飲食店経営において、ビジネスの上で気にしなければいけないのは原価率です。
材料費に加えて設備費、家賃、働いているスタッフの人件費、光熱費などを加味して、それを差し引いた上で利益が残るような設定にする必要があります。
原材料費は変動しやすい
その中でもっとも変動しやすいのが、原材料費です。
食品の価格は一定ではなく、輸入されているものなのか国内生産なのかでも大きく変わります。
特に年ごとに大きく値段が変わることが多く、気候による収穫高が変わってしまうことが原因です。
これは抗うことができないもので、その時の相場で調達するしかありません。
材料が高騰したため、より安価な材料にシフトするということも有効ではあるのですが、その場合は味が変わってしまわないかどうかということに気を配る必要があります。
量を減らす・値上げをする
また、提供する量を減らすということも考える必要があります。
それまでお客さんが完食していた割合を加味して、改めて提供する分量を再考することも有効です。
もちろん値上げも有効ですが、値上げを行う場合には他店での提供価格や自身の店のコンセプトをしっかりと加味する必要があります。
激安がウリである場合は、値上げは避けた方がいいです。
徹底した経費削減
他には徹底した経費削減です。
光熱費を最大限まで切り詰める、スタッフを雇用している場合はシフトを少し減らすなど、提供するメニューとは違うところでの工夫も必要になります。
ただ、何よりも絶対に原価は変動するという認識が必要だということです。
最初から利益に対してある程度ゆとりをもった料金設定にしておくということが何よりも大切です。
仕入れた原料をすべて使い切ることができないのも常ですから、そのようなことも加味して値付けをしておくことが重要です。
飲食店経営での適正な料金設定のポイント
商品を提供する以上、それによって利益を得なければ商売として成り立ちません。
厳選した材料、こだわり抜いた製法で提供するそのメニューは、作り上げた側からしてみればいくら値段をつけても良いというような自信作ということになります。
価値がお客さんにしっかりと伝われば、どのような値段設定にしても大丈夫だと考える気持ちは誰にでもあります。
どうしても欠けてしまう視点
ただ、その商品、メニューの価値を決めるのはお客さんであり、こちらではありません。
魅力を伝えることはできますし、どれだけこだわって作っているのかを前面に打ち出すこともできるのですが、それだけで高い料金を払ってくれるわけではありません。
このように自身が用意している商品やメニューだけを見ていると、どうしても欠けてしまう視点があります。
それが他のお店の値段です。
重要な同ジャンルの料金相場のチェック
直接競合するわけではなくても、同じジャンルの店舗での料金相場をしっかりとリサーチしておく必要があります。
例えばラーメンでは、一杯1000円を超える料金設定はあまりありません。
トッピングなどで超えてしまうことはあっても、基本形態のメニューで1000円を超えると多くの方が高いと感じます。
そのような相場感に対してどのように位置するのか、そしてその料金に対して提供するメニューにお得感があるかどうかということも大切です。
例えば同じようにラーメンを例を挙げると、替え玉が無料などのサービスがあればかなりお得感が出ます。
味に対しての料金の価値はなかなか伝わりにくいものですが、このような量的なものに対してのお得感は、ストレートに誰にでも伝わります。
まとめ
高級食材を使っているということを打ち出すのもいいのですが、本当にお客さんが求めているのは何なのかということを考えることが重要です。
利益を出すための適切な料金設定のポイントを理解すると共に、飲食店経営における三大経費についても理解しておくべきです。
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